僕がカウンセリング講座を始める理由

こんにちは。

 

カウンセラーの中越です。

 

 

実はずいぶんと前から、「カウンセリングを教えて欲しい」といわれてました。

 

 

僕はたまたま本を出版するのが早く、28歳ではじめて本を出版しました。

 

3冊目の本を書いたころから、「カウンセリングを教えて欲しい」といわれるようになりました。

 

 

でも、当時の僕には自信がなく、「いやいや、僕なんかが人様にカウンセリングを教えるなんて…」と、いつも断っていました。

 

実際、その頃はカウンセラーになって3年目くらいですから、本当に人に教えるのは早すぎだと思います。

 

 

ところが、5年~10年経っても、どうも人にカウンセリングを教える気になれず、「いやいや、僕なんかが…」といつも言っていました。

 

ただ、10年目くらいに気づきはじめたのですが、10年もカウンセラーとして独立してやってきている僕が、「いやいや、僕なんかが…」というと、それはもはや謙遜ではなく、迷惑だったのです。

 

だって、これからカウンセリングを学びはじめる人や、最近カウンセリングを学びはじめた人にとって、何冊も本を出版していて10年も実践を積んでいる人が、「いやいや、僕なんかが…」といったら、「じゃあ、これから学びはじめる私は、一体いつになったら一人前のカウンセラーになれるの?」と思ってしまいます。

 

最終的に今のところ9冊本を出版していて、いまでは15年もカウンセラーをやっているのですから、そんな僕が「いやいや、僕なんかが…」といったら、これから学ぶ人や初心者の方にプレッシャーを与えるだけになってしまいます。

 

 

実は僕自身も、カウンセリングを学びはじめたときに、全く同じプレッシャーを感じていたのです。

 

自分にカウンセリングを教えてくれた指導員の方達が、「いやいや、私なんてまだまだ…」、「最低、10年は下積みをしないと…」と言っているのを聞いて、「あの指導者の先生達でそうなのなら、一体、僕が一人前になれるのは何歳になるんだろう?下手したらおじいちゃんになっているかもしれない!」と、本気で心配したのを覚えています。

 

日本人らしい謙遜だといえばそうなのですが、ある程度、経験を積んだ人間があまりにも自信なく振る舞うことは、これから学ぶ人にとって不要なプレッシャーと、永遠に一人前になれないのではという不安を与えてしまいます。

 

 

カウンセリング業界は、やさしく謙虚な人が多いです。

 

それはとてもいいことなのですが、これから学ぶ人にとってはときにその謙虚さがプレッシャーになることがあるのです。

 

(高齢の方がカウンセリングを学びに来ておられて、「そんなに時間がかかるのなら、一人前になる前に私は死んでいるかもしれない」とおっしゃったことがあって、その場が凍り付いたことを覚えています)

 

 

カウンセリング業界にとって、こういうのは問題だよな~と思っていたとき、僕は偶然、胃カメラを飲むことになりました。

 

「胃カメラなんて大っ嫌い!寝ている間に終わるやつにして欲しい!」と、病院で駄々をこねたのですが、その日がお正月ということもあり、僕のわがままは通りませんでした。

 

そのとき、病院の先生が言ってくれたのが、「私はもうかなり長い間この仕事をやってきて、相当な数の胃カメラ検査をやっています。自分が天才だとはいいませんが、安心してくださって大丈夫ですよ」という言葉でした。

 

そのたった一言で、僕はずいぶんと安心したのを覚えています。

 

(まあ、それでも胃カメラはめっちゃ苦しかったんですけどね!!鼻から入れるタイプの胃カメラで、鼻血が止まらなくなり先生が苦笑いしていたのを覚えています)

 

 

それから僕は、「あんまり謙遜するよりも、ちょっと自信がある感じを見せた方が、まわりの人を安心させられるのかもしれない」。

 

そう思うようになりました。

 

 

なので、最近の僕は、「さすがに15年もやっているので、そこそこ上手いはずです」というようにしています。

 

 

それでも、「カウンセリングを教えて欲しい」といわれたときに、引っかかるところがありました。

 

というのも、カウンセリングを教えるというのは、あまりに責任重大な仕事なのです。

 

「そんなプレッシャーのかかる仕事、したくないな~」というのが、本音だったと思います。

 

 

(だってね。偉そうに人に言っといて、自分が全然できてないことだって、いっぱいあるんですよ。それってなんか、自分で教えていて辛くなるじゃないですか!)

 

 

ただ、よくよく考えてみると、昔、僕にカウンセリングを教えてくれた指導員の先生達は、いまの僕よりずっと経験が浅かったはずです。

 

その先生達も、いろんなプレッシャーや責任感を感じていたはずです。

 

それでも後進を育てるために、勇気を持って教えてくれていたのだと思います。

 

 

そう考えたときに、「もう15年もやっているんだから、そろそろ人に教えることから逃げちゃいけないな~」と思うようになってきました。

 

普通の会社でいえば、15年も働いていれば管理職。後進を育てる責任があって当然です。

 

 

そんなわけで、僕がいままでカウンセリングをしてきて、「これが大事だったな~」、「これから学ぶ人は、こういうことを知っておいた方がいいだろうな~」ということを、少しずつ文章にしていければと思います。

 

ゆっくり読んでいただけると幸いです。